表記価格の注意点
突然お湯が出なくなったり、エラーが表示されたりと、給湯器が故障してしまうこともあります。
給湯器が故障した場合には業者に修理を依頼しますが、故障の具合や耐用年数の関係から交換を勧められることもあります。
給湯器の耐用年数は10年から15年ほどとされているため、これに達していれば交換するほうがいいかもしれません。
給湯器を交換する際には、一定の費用がかかります。
新品の給湯器の中には高価なものもあるため、できるだけ安くていいものを買いたいと考えるのが一般的です。
なお、給湯器の価格は商品によって違うのはもちろん、同じ商品でも取り扱っている業者によって大きく異なります。
なかには70%OFFや80%OFF、90%OFFで販売されていることもあります。
なぜここまで価格に差が出るのでしょうか。
また、なぜこれほどの割引ができるのでしょうか。
そこで今回は、給湯器の表記価格についてご紹介します。
ガス給湯器交換にかかる費用は?
一口に給湯器とはいっても、給湯能力や機能 によってさまざまな種類に分類されています。
まずは簡単に、どれくらいの価格相場であるかをご紹介します。
2人から4人程度の家庭で一般的に使われているのは、20号と呼ばれるタイプの給湯器です。
号数は給湯能力を表すもので、水温 を25℃上昇させたお湯を1分間に何リット ル出せるかがわかります。
20号の場合、 25℃上昇させたお湯を1分間に20リットル 出せる給湯能力があります。
この20号の給湯器で、暖房機能や追い焚き機能もついていなければおよそ20万円となります。
追い焚き機能やエコジョーズ、フルオートなどの機能が増えれば、40万円程度になります。
暖房機能つきはさらに高く、追い焚き、エコジョーズ、フルオートで45万円程度です。
なお、これらはメーカーの希望価格の場合です。
実際には、ここから値引きが行なわれます。
給湯器メーカーの場合はそれほど大きな値引きがされることはありませんが、給湯器の販売や修理を専門にしている業者であれば高い割引率が期待できます。
冒頭でもご紹介したように、7割~8割の割引もめずらしくありません。
給湯器の交換をする場合、本体価格だけでなく工事費も考えなければなりません。
工事費は給湯器の号数によっては変わらず、工事の規模によって変わります。
たとえば同じタイプの給湯器を交換する標準工事の場合、特に変更しなければならない点もないため、3万円~5万円程度で行なうことができます。
しかし、給湯器を増設したり据え置きタイプを壁掛けタイプに変更したり、ほかの部品の交換が必要だったりした場合、追加の工事費用がかかります。
追加費用は作業量などによっても変わりますが、概ね1万円~2万円程度です。
ガス給湯器の価格が業者によって大きく異なる理由
前述したように、給湯器には高価なものもあります。
一般的な家庭向けの給湯器だと、安くても30万円程度はかかります。
しかし、業者によっては7割8割と高い割引率であり、その安さに惹かれて購入するというケースも多くあります。
なぜ、業者によってここまで割引率に差がでるのでしょうか。
ひとつは、値下げの必要がないケースが考えられます。
たとえば大手ガス会社の場合、ほとんど値下げされていません。
というのも、大手ガス会社はガスの販売がメインになっているため、給湯器販売にそれほど力をいれていません。
また、大手ガス会社というブランドがあるためある程度の買い手はつきます。
こういったことから、値下げをする必要がないのです。
もうひとつ、仕入れ値も関係しています。
一般的なマーケットで考えると、単品で購入する場合と一括で多数購入する場合とでは、一括で購入する場合の方が単価は安くなります。
給湯器市場においても、これは同様です。
取り扱いの数が多い業者は、多く仕入れることから仕入れ値が安くなります。
そのため、実際の販売価格も値下げすることができます。
対して取り扱いが少ない業者は、仕入れる量が少ないため仕入れ値も高めになります。
このことから、販売価格も高くなるのです。
また、仕入れる量が多いということはそれだけ販売している数も多いということであるため、施工実績をはかるひとつの目安にもなります。
このほか、インターネットで展開している業者の場合は人件費を大幅に削減することができるため、そういった理由で安くなっていることも考えられます。
高い割引率には注意点も!
前項でご紹介したとおり、業者によって価格が異なる理由はさまざまですが、どれも納得できる理由に思えます。
しかし、なかには納得できないような理由で大幅な値下げを行なっている業者もあるため、割引率が高い場合には注意しておく必要があります。
たとえば、価格は安いけれどきちんと工事が行なわれないケース。
工事に必要な人員や部品などを削減し、その分を割引に充てています。
こういったケースでは後々故障や不具合が発生する可能性が高く、結局は定価で購入する以上にお金がかかってしまうこともあります。
また、アフターサービスや保証が不十分なケースもあります。
給湯器は設置後も長く使っていくことになるため、いくら安くてもアフターサービスや保証が不十分だとあとで困ることになります。
このほか、本体価格以外のところで本来必要ない費用が上乗せされるケースなど、割高になることもあるため、給湯器の交換を行なう際にはなぜその価格になっているのか、その理由についても考えることが大切です。