標準工事(設置)費用の目安
これまで使っていた給湯器が故障してしまった場合、修理あるいは交換を行ないます。
修理と交換のどちらを選ぶかで悩む方もいますが、すでに耐用年数を超えている、あるいは耐用年数に近い場合には、修理するよりも交換するほうが望ましいといえます。
そこで気になるのが、交換にかかる費用です。
給湯器には高価なものもあるため、できれば安く済ませたいと考える方も少なくありません。
とはいえ、あまりにも安い場合にはそれなりの理由があるため、安すぎる業者を選ぶのも不安かもしれません。
安全に安い業者を選ぶためには、ある程度の目安を知っておく必要があります。
そこで今回は、給湯器の標準工事にかかる費用の目安についてご紹介します。
標準工事とは?
一費用の目安についてご紹介する前に、まずは給湯器の標準工事についてご紹介します。
給湯器の標準工事は、現在設置されている給湯器を取り外し、新しい給湯器に付け替えるための工事を指します。
標準工事の範囲内であれば、各業者が設定しているとおりの費用で工事を行なうことができます。
新しく設置する給湯器は、ガス種、 設置方法、設置場所を変更してはならないため注意が必要です。
ガス種には都市ガスとプロパンガス、設置方法には据置形と壁掛形、設置場所には屋内・屋外・PS庫などがあります。
これらのうち、ひとつでも変更する場合は標準工事にはならず、別途費用がかかります。
標準工事費用だけで行なえる作業を細かくみると、既存の給湯器の撤去、新規設置、給水・給湯管の接続、配管の保温工事、ガス管の接続、点火試験などがあります。
追い焚き機能付きの場合は追い焚き管の接続、エコジョーズの場合はドレン排水工事も含まれます。
従来の給湯器からエコジョーズに変更する場合のドレン排水管新規設置工事に関しては、標準工事の範囲内となります。
標準工事にかかる費用の目安
標準工事にかかる費用は、給湯器本体の価格と工事費用を合わせた金額となります。
給湯器本体の価格は、付加されている機能や給湯能力によって大きく変わります。
2人~4人の一般的な家庭の場合、給湯器の号数は20号以上が妥当です。
20号の給湯器は、水温を25℃上昇させたお湯を1分間に20リットル出せる能力を持っています。
この給湯器で、追い焚き機能が付いていないものだと価格はおよそ20万円程度です。
ここから販売業者による割引が適用されるため、最終的な購入価格は5万円~10万円程度が目安となります。
次に工事費用ですが、こちらはおよそ3万円~5万円程度が目安となります。
マンションや一戸建てなど、住居のタイプで標準工事費用が変わるかどうかは、工事を依頼する業者によっても異なります。
最も安い追い焚きなしの従来品の場合、3万円~4万円程度が目安です。
従来品で追い焚き機能が付くと、1万円ほど高くなります。
エコジョーズの場合、追い焚きなしで4万円~5万円程度。
追い焚き機能が付くと、こちらも1万円程度高くなります。
これらの目安で考えると、給湯器の標準工事にかかる全体的な費用は10万円~15万円程度と考えられます。
追加で費用が発生するケースも
標準工事を行なう場合、業者による違いはあるものの、基本的に工事費用は一律です。
しかし、前述したように行なう作業の内容によっては、別途追加で費用がかかる場合があります。
たとえば給湯器の設置場所を変更する場合。
給湯器の位置が変わると配管や配線も変更しなければならないため、その分の費用がかかります。
どれだけ追加されるかは、移動する距離によって決定します。
据置形から壁掛形など、設置方法を変える場合にも追加で費用がかかります。
追い焚き機能がない機種から追い焚き機能がある機種に変更する場合など、給湯器の機種を変更する場合も追加で費用がかかります。
追い焚き機能がある給湯器を設置するには、追い焚き管の接続工事や壁貫通工事の費用が必要となります。
リモコン付きの機種に変更した場合は、リモコンの設置工事費もかかります。
これら以外には、給湯器の号数を変更する場合、関連部材に劣化や故障がみられる場合、高層階での作業の場合、寒冷地での作業の場合などでも、追加で費用が必要となります。
標準工事の範囲なのか、追加費用が必要なのかは事前に確認!
今回ご紹介したとおり、基本的には標準工事内であれば費用は一律となります。
本体価格と工事費用を足せばいいだけなので、計算も簡単です。
ただし、追加で費用がかかるケースもあるため、その確認だけは事前にしておかなければなりません。
一律だと思っていたら、思わぬ追加費用がかかってしまうこともあるのです。
給湯器の交換を行なう場合には、工事の内容についてしっかりと確認しておきましょう。